作品詳細
静かな住宅街に建つ中庭のある木の家。
隣家の配置、高さを丁寧に測量し真冬に1階でも夕方まで陽が入るよう設計しています。屋根を湾曲させることで、道路側の建物高を抑えながら1階居間の天井を高くすることが出来ました。天井付近の高い窓からは冬の午後の陽が入り、夏の熱気を逃すことが出来ます。また、デザイン的には外観、インテリアの両面で柔らかい雰囲気を創ることが出来ました。中庭は緑を感じながら生活すること、プライバシーの確保という2つの目的があります。シンボルツリーのヤマボウシは春には新緑、夏には木陰、秋には食べられる実がなり、冬には葉が落ち陽が当るなど四季を通して自然を利用し、感じることが出来ます。深夜電力による蓄熱式の床暖房を採用しているので深夜の家が冷える時間帯に余った安い電気で建物内を温めることが出来ます。南東を向いた中庭には庇があるため、夏には直射日光が家の中に当たりません。窓を開けると涼しい風が抜けていきます。
郊外住宅地
敷地面積135㎡ 床面積107㎡(1階65㎡、2階42㎡)
地上2階建て
3LDK
親子3名
2016年建築
豊田 和久
豊田和久建築工房
千葉県
HP:toyoda-kenchiku.com
建て主さんの要望に寄り添うよう心掛けています。予算の要望にもしっかり応えられるよう基本計画の時点で施工会社による見積もりを提出し、調整した後に詳細(実施)設計をします。デザインだけに偏らず基本的な性能(耐震性・断熱性・気密性・静音性)の確保、説明にも時間をかけ、最近は高性能エアコンと地熱を利用した暖かくて快適な床暖房システムを採用しています。