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設計事務所の母体は工務店!住まいを丸ごと頼める建築家 海老原隆士さん

 日本で100年続く企業の割合をご存じでしょうか。なんと3.6%!本日お伺いする海老原建築は創業1926年。現在お兄様が4代目の社長、建築家の海老原さんは弟さんと、ご家族で長い間守られてきた伝統ある工務店です。これまでの歴史と現在、そして未来のお話をお伺いします。

建築家を目指したきっかけ
 長年続いてきた工務店家業ではありましたが、引き継ぐことが必須ということでもありませんでした。ギターを制作する仕事に興味があった時期もありましたが、大学は工学部都市環境システム学科を専攻。大学卒業後はゼネコンに就職をしました。ゼネコンと言えば公共施設等の大型案件をイメージしますが、私はあえて住宅担当を希望。主に現場監督の仕事に従事していました。

 10年勤務した後、設計事務所勤務を経て、海老原建築に合流し、一級建築士事務所として設計の責任者を担当しています。兄は厳しい祖父を師匠に大工や社長業を学び、今4代目の社長に就任しています。

設計の拘り
 空間を肌で感じていただけるように、事務所をリニューアル改装しました。こちらの事務所でも採用していますが、素材には経年変化を楽しめて、メンテナンスのしやすいものをお勧めしています。そして新築竣工時にはオープンハウスを行い、これからご検討頂くお客様へ実際に見てご確認頂く機会を設けています。SNSを活用し、住まいに関する情報発信も行っています。設計のご依頼を頂くお客様は30~40代の方が多いです。

仕事のやりがい
設計の仕事を「仕事」とはあまり思っていません。生活の一部であって、設計時間を確保するために、出来れば自分の代わりに誰かに寝て欲しいくらいです。最初のプランはお客様のご希望に十分沿ったものと、十分沿った上で+αのご提案を含めた2案をご提出することが多いです。また母体が工務店なので、予算に合わせた材料を念入りに吟味します。予算の増減を検討する際、長くお住まい頂くことに重点を置いてメンテナンス性や耐久性についてご説明し、調整頂きます。お住まい後に、あの時の提案を取り入れて良かったとお客様から言って頂くと、とても嬉しいですね。

これからのチャレンジ
 まずは、地元の小美玉市での地名度を上げ、ゆくゆくは「茨城県といえば海老原建築さんがいるよね」というように、お客様の選択肢の一つとして認知される存在を目指したいと思います。

編集後記
 お話お伺いしている最中には、お兄様、お母さま、愛犬、愛猫にお会いすることも出来ました。皆さん本当にとても仲が良く、笑顔が絶えない時間を過ごすことが出来ました。伝統と革新のバランスを意識され、堅実経営で繋がってきた100年。地元に皆様に愛される工務店・建築事務所として、未来へ繋げて頂きたいと思っております。
 海老原さん、ありがとうございました。(廣瀬)

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