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空間の繋がりを大切にしながら、プライベート空間を守る建築家 石川厚志さん

建築家になったきっかけ
 福岡県にある生まれ育った実家は平屋で、家族団らんに暮らせる反面、個室がなく、廊下としての通路の機能がある空間に私と兄の机、親のタンスや鏡台が置かれた場所で勉強していたため、テレビの音や足音で集中力が途絶え、プライベートな空間が無いことに不便を感じていました。そのような環境下から住宅設計に関心を持つようになりました。
 幼少の頃、実家の隣に小屋を新築し、その際に大工さんの仕事ぶりを目の当たりにしたこともきっかけの一つです。

 大学は大分大学工学部建設工学科に進学し、建築を学び、卒業後は一級建築士事務所株式会社DAN総合設計にて約7年勤務し、マンション、福祉施設、事務所兼商業施設などの物件を担当しました。しかしながら住宅を設計したい思いがあり、株式会社APOLLO一級建築士事務所へ転職。住宅設計のノウハウを学び、その後独立。実家の建替を設計した際には、両親はとても喜んでいて、帰省した時には兄家族と寝泊りしています。

住宅設計の拘り
 住宅をメインに新築からリノベーションまで手掛けます。住宅の場合、設計期間は7ヶ月程度、要望をヒアリングして、1ヶ月後に図面や模型、イメージ画像をもって提案します。
 各居室の空間の繋がりを意識しながら、家族の存在が視覚や気配で適度に感じられつつも、個々のプライベートは守られる、家族全員が心地よく過ごせる空間づくりを重視しています。
 鎌倉に家族3人の自邸を計画中。家の中央にはガラス張りの中庭を設け、各居室でも互いの気配が感じられるようにし、息子の部屋も配置。外壁は木張りでルーバーから光や風通しを確保しながら、周りからの視線をシャットアウト。内装は白い空間にし、リビングから切り取られた山々が眺められるように高い位置に窓を設けています。竣工は来年3月末の予定で、今から楽しみです。

仕事のやりがい
 敷地の条件や要望を汲み取り、0からお客様と一緒に理想の空間づくりをしていく過程とその空間を実現できるように、職人の方と共に空間をつくりあげていく監理の作業にやりがいを感じます。そのために、お客様との信頼関係は重要視していて、何でも話し易い雰囲気づくりや、言葉にできない想いも引き出していけるように心掛けています。

今後の目標
 まずは多くの住宅設計に携わっていきたいと思いますが、住宅に拘らず商業施設や公共施設の設計等も機会があれば手掛けていきたいと思っています。
 ゆくゆくは、組織として事務所を大きくできればと思っています。

編集後記
 過去の経験から家族は空間で繋がりながらも、個々の空間を守っていただけるため、改めて家族間のプライバシーを確保することの大切さを感じました。
 福岡の実家の建替えも実現し、次はいよいよ自邸!由緒ある鎌倉での暮らしが楽しみですね。竣工しましたら、また本サイトで作品紹介させていただければ幸いです。
 石川さん、ありがとうございました。(廣瀬)

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