建築家を目指したきっかけ
大学進学の際に、いくつかの学校を受験をしたのですが、受験先は全て建築学科でした。当時建築に対して何か明確なイメージを持っていた記憶はないのですが、きっと何か引っかかるものを感じてはいたのだろうと思います。
入学してから実際に色々と取り組んでみるとやはりかなり面白く、大学を出る頃にはいずれは自分で独立してやってみようと決めていました。ただ、いきなり自分だけで始めるには知らないことが多すぎるように思ったので、いくつかの設計事務所で働かせていただき、勉強させていただいた後で、自分で始めることにしました。
建築へのこだわりや心がけていること
どの建築も、お客様も違えば、敷地や周辺環境も違い、様々な条件もすべて異なっています。そのためそれぞれが、その機会でしか出来ない個性的なものであるはずだと思っています。設計期間中は、いろいろとお話をうかがった上で、たたき台となるような案を繰り返しつくります。そしてその案を基にして、ご自分達の現在の生活に合っているか、今後の家族構成や周辺環境の予想できる変化に対応できるか等々、いろいろなことを一緒に話し合います。こうして一緒に話し合い考えていくことで、お客様が将来にわたって変わらないでいてもらいたいと思う、それまであまり意識していなかった価値観の核になるようなものに接近できるのではないかと思っています。そしてそれを反映した家を創ることが、その家に対する愛着につながっていくのではないかと考えています。そうした繰り返しの結果として、自分達らしい、個性的で飽きのこない、愛着の持てる家を実現したいと考えています。
仕事のやりがい
いろいろと話し合いながら進めていった結果、当初当たり前に考えていたようなものとは全く違った個性的なものへ到達できた時には、とても楽しく感じます。また、そのようにして出来上がった家に愛着を持って暮らされているのを見ると、とても嬉しく感じます。
今後の目標
建築は、建築主であるお客様や様々な条件・環境等の出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。「これしかない」と納得できるようなものを目指し、そこでしか出来ない個性的なものを実現するために、今後もひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。
編集後記
唯一無二の住宅を作り上げる為にお客様と意見を交換し合い、形にしていく工程がとても素敵だと感じました。お客様の潜在的な意識や思いを汲み取ることで、より一層愛着のある個性的な住宅に仕上がるのだと思いました。仲摩さん、ありがとうございました。(長養)