敷地は狭あい道路の多く残る木密地域にありながら、T字路の北東角地に位置し、向かいの建物がセットバックしているため、かなり先からも見通すことができる。そのような狭小地に建つこの住宅は、白い直方体の上に折れ曲がった黒い屋根が浮いたように載り、2方向の道路にヴォリュームが突出するアイコニックな印象を外観に持つ。
同様に内部空間もシンプルな構成になっている。接道する2方向道路からの視線が気にならないようメインとなるLDKを2階にすることで自然光が入り明るく、そして1階に閉じた寝室や水回り、3階にオープンなロフトとバルコニーを配している。また中心となるLDKは限られた床面積を少しでも広げるべく階段を取り込み、壁と天井を押し出すことで、狭いながらも快適に過ごせるようにしている。
用途 : 専用住居
延床 : 80.7㎡ (ロフト含)
構造 : 木造3階建
構造設計 : 株式会社ハシゴタカ建築設計事務所 (東京)
施工 : 株式会社幹建設 (東京)
写真 : 梅原悟
梅原 悟
UME architects 一級建築士事務所
京都府 東京都
HP:https://www.ume.me/
京都と東京を拠点とする建築設計事務所
– 建築の設計を中心に、プロダクトから、住宅、店舗、集合住宅、ホテル、スタジアムまで –