作品詳細
母屋とは別棟になっているキッチン(浴室・サンルーム)の改装です。
周りを屋敷林に囲まれ、その先には水田が広がる。そばには大きなクスノキが枝を垂らす。そんな場所にこの別棟のキッチンは立っています。
この別棟は築35年が経過しており設備の老朽化、さらに壁や床の汚れも目立っていました。また断熱材がなかったために夏は暑く、冬はストーブが近くにないと過ごせないという状態でした。 この改装では断熱改修で必要になる部分を活かして、周辺の景色を取り入れ空間の魅力を向上させる事を考えています。
断熱のために必要となった二重床は目線を上げ周りの豊かな緑をより楽しむために。腰壁は出窓のように空間に広がりをもたせる役割も担っています。また腰壁などにより少し狭くなった空間に対して勾配天井が広がりと光の変化を生み出しています。 また勾配天井にすることで現れた丸太の梁と桁が以前とは異なる空間のイメージをもたらしています。
新しくなったキッチンは読書などにも使えるちょっとしたスペースがあり、家事をするだけではなく時間の移り変わりを楽しむ“ 過ごす ”ための空間になっています。
池田 俊彦
池田俊彦建築設計事務所
茨城県
HP:https://www.toshihikoikeda-architects.com/
土地や場所にはそこだけの魅力があります。その魅力を発見しそれを活かして住まいを作っていくとその魅力が生活の中にあらわれて、いつもの日常がとても素敵なものに変わっていきます。 住まいの中でそんな素敵な日常を生み出そうと設計しています。