作品詳細
計画地は南道路間口8.5m,奥行22mの長方形敷地。低層住居地域における3階建でありながら平均地盤と屋根形状を操作することで日影規制をクリア。不等辺屋根は法規制をギリギリ攻めた故でこれが居住空間を最大限獲得している。その恩恵は2階のLDKにもたらされ,木板勾配天井が印象的な縦方向にも伸びやかな大空間,室内からの延長テラスは天井高いプライベート庭空間となっている。1階はビルトインガレージと趣味室,3階は寝室を配している。
<物件の情報>
所在地 / 名古屋市
建物用途 / 専用住宅
延床面積 / 223m²
階数 / 地上3F
構造 / 木造在来工法
森本 初雄
株式会社 moKA建築工房
愛知県
HP:https://www.mokadesign.jp
「デザイン」とはモノの姿、形、単に装飾のことを表すものとして一般に理解されている。デザインとは物事を整理整頓してつくりあげていくこと。その語源は、ラテン語の「designare」で、日本語では「意匠」と翻訳される。「意」は意思や想い、「匠」は技術や工夫を意味し、すなわち意匠とは「想いを形にするための技術、方法」となるが、意匠という言葉すら単なる装飾と同義語になっている気がする。本来の意味をたどると、「デザイン」とは、その姿、形になるまでのプロセスや意図にこそ、その本質があるといえるだろう。建築設計にあてはめるなら、敷地の条件、法律、構造、コストやクライアントの想いなど、あらゆる要因をまとめ、幾度となく重ねる対話により、建物はつくられていく。「建築をデザインする」ことこそ、建築家に与えられた使命だと思っている。