作品詳細
平屋建築の基礎は接道最上部を基準に下げ伸ばすことになるが、RCが威圧とならぬよう内側にテーパー。
そのRC肌に負けぬ外壁として採用した表情豊かなSOLIDO錆茶は、土地が積層するかのごとく重なり、 高さを変えながらシークエンスにまきつく(Lap)。
居住空間は南に開きながらつつみこむ(Wrap)構成。
<物件の情報>
所在地 / 名古屋市
建物用途 / 専用住宅
延床面積 / 139m²
階数 / 平屋建
構造 / 木造+RC深基礎
森本 初雄
株式会社 moKA建築工房
愛知県
HP:https://www.mokadesign.jp
「デザイン」とはモノの姿、形、単に装飾のことを表すものとして一般に理解されている。デザインとは物事を整理整頓してつくりあげていくこと。その語源は、ラテン語の「designare」で、日本語では「意匠」と翻訳される。「意」は意思や想い、「匠」は技術や工夫を意味し、すなわち意匠とは「想いを形にするための技術、方法」となるが、意匠という言葉すら単なる装飾と同義語になっている気がする。本来の意味をたどると、「デザイン」とは、その姿、形になるまでのプロセスや意図にこそ、その本質があるといえるだろう。建築設計にあてはめるなら、敷地の条件、法律、構造、コストやクライアントの想いなど、あらゆる要因をまとめ、幾度となく重ねる対話により、建物はつくられていく。「建築をデザインする」ことこそ、建築家に与えられた使命だと思っている。