「足りないものは、その都度商店街で手に入れる。」
自らも雑貨店を営み、物と生活のありかたを丁寧に考えながら暮らす家族のための住宅である。
住居の範囲を少し商店街に拡張してとらえることで生まれた、ワンルームの空間の中は、水廻りなどの最低限の閉じた部屋以外は、スノコ床や障子であ緩やかに仕切られ、広くとられたオープン棚をはじめ、施主によって選ばれた物たちの背景としての場所がちりばめられている。
1階のエントランスを入った吹き抜けの空間は、施主の雑貨店のサテライトショールームのような場所になり、その奥の大きなカウンターのキッチンでは、将来おにぎり屋さんを開業する計画が進んでいる。
2階のプライベートスペースとは、スノコの床やリサイクルの障子によって仕切られることで、互いの雰囲気が伝わるとともに、ストーブからの暖気が建物全体に行き渡るようになっている。
寝室の上に設けたロフトや、可動間仕切、スノコ床によって、ライフスタイルの変化によって、様々にカスタマイズしていくことができるようになっている。
寝室の上に設けたロフトや、可動間仕切、スノコの床によって、ライフスタイルの変化によって、様々にカスタマイズしていくことができるようになっています。
所在地 :富山県富山市
主要用途:住宅
意匠 :abanba 担当/番場俊宏 仲田裕貴
構造 :ASD 担当/田畠隆志 田畑孝幸
施工 :藤井工業 担当/藤井圭一
撮影 :GEN INOUE
構造 :木造
規模 :地上2階
敷地面積:66.32㎡
建築面積:48.19㎡
延床面積:83.30㎡
番場 俊宏
abanba
神奈川県
HP:https://abanba.co.jp/
私たちの仕事は、それぞれの方が持つ希望や悩み、規模や予算を、建築が持つチカラでより豊かな方向へと変えていくことです。
毎回違う条件の中、コミュニケーションをとりながら新しい日常や新しい風景を提案していくことが、設計の楽しさだと考えています。
abanba(エイバンバ)は2010年に設立し、横浜の関内外地区を拠点に、番場俊宏と番場絵里香、そして4人のスタッフを中心に活動しています。
設計では、規模や種類に応じて、パートナー的に動いてくれている事務所のOBや、前職時代の後輩たちに参画してもらいながら、構造設計や設備設計、ランドスケープデザインなどの協力事務所と共にプロジェクトに取り組んでいます。