作品詳細
設計事務所を営む夫婦と子供、猫が暮らす床面積32坪の小さな住宅兼設計事務所です。限られた建ぺい・容積率の中で事務所としての機能と住宅としての快適さを両立させるため、プライベートを確保しながら狭さを感じない解放感のある空間が必要でした。
そこで、あまり明確な仕切りを設けず様々な「抜け」を意識して空間を設計。
建物中央の高さ2mの箱と天井の間に出来た50cmのキャットウォーク。中央の階段の上の吹き抜け。
南面に広がる吹き抜け。それぞれに設えたハイサイドライトやトップライト、大屋根からぽっこり飛び出したドーマー窓から、光がやわらかに差しこみます。
家族や猫はこれらの“抜け”の間に出来た各室を行き来し、別々の場所にいてもつながりを感じながら生活することができます。
このおおらかな生活空間を連続した梁に支えられた大屋根が包みます。
大屋根は正面に対して深く低く構えることで外観の圧迫感を抑え、鹿児島の厳しい日差しや雨から建物を守り、内外のバッファとしても機能しています。
牧田 奈美
牧田建築設計事務所 Makita Architects
鹿児島県
HP:https://www.makita-architects.com/
牧田建築設計事務所は夫婦で運営をしている小さな設計事務所です。
鹿児島県鹿児島市を拠点に住宅・店舗・クリニック等の新築・リノベーションを行っています。
全てのかたちには意味があると思います。植物の形、川の形、山の形…。建築にもあるべき「最適なかたち」があると私たちは考えています。
住まい手の思いや、夢、そしてこれから暮らしていく環境。
それらを丁寧に読み取り、「最適なかたち」を提案することが私たちの仕事です。
ちょっと、そしてずっと、遊び心のある「家族のかたち」をいっしょに考えてみませんか?