作品詳細
田園風景広がる京都府京丹後市に建つ住宅です。
本計画は土地探しからはじまり、分譲地として新たに開発が行われた敷地に建つ住宅となります。立地条件は北、東面は将来的に住宅が建つことが想定され、西側にはすでにハウスメーカーの規格住宅が立ち並んでおり、南側は200m先まで田畑が広がっている特徴があります。設計では周辺環境を整理し、南側の風景を生かしていくことを考えました。
外観は古くから丹後地方に分布する切妻屋根の家型とし、周囲に馴染みのある4.5寸勾配の瓦屋根、焼杉板張り、羽目板張りとしており、玄関ポーチは大屋根と同様の家型とすることで、家型をアイコンとしても扱い、一目でわかるシンプルな存在感を与えてくれています。
内部は玄関ホールを抜けると、L D Kの大開口から南側の田園風景を望めるプランとし、内部から外部へと視線がスッと抜けることで、のびやかな広がりを感じることができます。
南側に大きく設けたウッドデッキは低く抑えた下屋によって直接太陽を見ることなく、床板からL D Kへと光を導いてくれます。晴れた日の午後は爽やかな緑のそよ風が通り抜け、「ついつい昼寝をしたくなる」そんな住宅となりました。
宇治川 和樹 大園 未来
宇治川大園建築設計事務所
HP:https://ujigawaozono.net/
夫婦ふたりで京都を拠点に活動する建築設計事務所です。
私たちは「住まい」を「暮らしの中で美しく古びていく器」のように使い続けていくほどに味わいの増す素材で作り、劣化ではなく経年変化と感じることができれば、人は愛着を持って建築と向き合うことができると考えております。
「建築」とは建築につながる歴史、都市、文化、芸術、技術、法律などを総合的に把握してあるべき未来を構築することだと考え、人の気持ちに寄り添いながら、「空間の繋がり」から「人の繋がり」が生まれる場所を設計していきます。