作品詳細
1981年に竣工した古い団地の一室を設計者自身の自宅兼仕事場として改装。古い建物の良さや団地の雰囲気を損なわない改装を心掛けた。間取りはそのままに外壁断熱、防振二重床といった基本的機能向上を図り、2部屋の和室と押入、天袋もそのまま残している。和室の畳以外はヒノキの無垢材の床とし、コンクリート、タイル、和紙、織物クロス、リネンカーテンなどによって素材感の豊かな空間をつくっている。すべてを新しくきれいに仕上げなかったことにより、設計者夫婦にゆかりのある中国、イギリス、そして日本の古い家具や手持ちの照明器具も違和感なく馴染んでいる。2つある和室のうちの一室には織部床を設けると共に防音仕様とすることで多目的な使用を実現している。
<物件の情報>
床面積:63㎡
撮影 : 梅田彩華
長崎 和平
一級建築士事務所 長崎工作室
京都府
HP:https://www.office-nagasaki.com/
京都にある建築設計事務所です。小さな住宅から大きな工場までさまざまな建築を日本と中国で手がけています。建築主と設計者と施工者、三者の思いや努力がうまく溶け合って昇華されたとき始めて良い建築が生まれると思います。建築主と施工者と共にそんな協同作業をやりたいと考えています。