ロケーション

作品No

家族構成

広さ

建築家

都道府県

経堂N邸

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作品詳細

住まい手はこれまでにも何度か家を新築されたご経験があり、最初にお会いした際には、既にご自身でラフプランを描いていらっしゃいました。更に石畳が似合いそうな外観、エレガントでクラシックテイストのリビング、ちょっと個性的な(ブルックリンスタイル?)防音を兼ね備えた趣味室など、各所に具体的なイメージも既にお持ちで、我々の設計はこれらを何とかして取りまとめる、という作業であったような気がします。
そんな中、我々の方から最初にご提案したのは、厳しい高度斜線規制の中、各室で必要な天高(これが部屋によって異なるので厄介…)を確保するためにスキップフロアとし、エレベータは2方向出入口タイプを採用すること。そして、この家のアイデンティティとなるべく企てたのは、窓の無い湿式レンガタイル(特注)のファサードで、その大きな壁にアーチ状の出入口のみが据えられている、という構成でした。これについても「おもしろい!」の一言で即決、設計作業はスムースにスタートしましたが…。
これまでの設計では経験したことの無い内容も多かったので、色々と苦戦することも多かったですね…。ただそうなることはある程度予想できたので、協力事務所や各種メーカーなど、なるべく設計当初からご協力いただく形をとったことは正解でした。
独立開業して10年余り、信頼できる仲間が増えたことに感謝!と思った仕事でした。

遠藤 誠

遠藤誠建築設計事務所
東京都
https://www.m-endo.net/

「そこに在るべくして在るような建築」 を目指して設計したいと思っています。
建築を自己の表現媒体の作品とすること (他よりも抜きん出ることに主眼が置かれ、奇をてらうことを意識しているような…)への抵抗感から、そう思うようになりました。在るべくして在る姿=必然たるデザインとは、一見地味で目にとまりにくいものかもしれません。また、追及し極めるためには深い想像や多大な時間を要する、効率の悪いものとも思われるでしょう。しかしそういう姿勢から、時代の流れに迎合しない、長く、深く愛されるデザインは生まれると考えています。
建築にはまず使う人がいて、敷地があり、それをとり巻く自然環境、社会環境、経済環境などさまざまな条件があります。そこに在るべき建築の姿とは?それは建築家の頭の中にあるのではなく、すでに存在している。設計という作業はそれを探し出すことであると考えています。

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