休耕地の家

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作品詳細

県指定の大規模集落に佇む木造平屋建ての住まい。敷地は南北に細長い休耕地の一部を活用。休耕地を3分割し、最北の1/3に当たる角地を開発許可と農転許可で宅地化した。農家住宅における「田の字プラン」というのは主に中部地方に多いが、東北地方ではその四部屋を間仕切りで「田」としては分割せず、ガランとした「広間」として普及していた。その名残は「最低でも八帖」のような広さを求める意識や傾向に引き継がれ、本件はその形式を応用した。実際、ご要望もできるだけ広くで、なおかつ、できるだけ部屋数もとのことで、コストバランスに工夫を要したが、ここで採った解法はシンプルである。まず廊下をなくす。そして玄関やキッチン、テラスや寝室、水廻りが納められた機能的空間(小間)を、ガランドウ(広間)を補完すべく、ぐるりと回廊状に取り囲む。「ロの字プラン」の誕生である。ガランドウは高窓を有する高天井で、南面のインナーテラスや大容量ロフト、機能限定の各居室などに廊下を介すことなく有機的につながって効率的に生活をサポートする。将来の在宅ケアや家族構成の変化においても立体的にサポートしてくれる余力を備えた住まいである。
※外構、造園などは暮らしながら設えられるよう施主に委ね別途工事とした。

所在地:宮城県東松島市
用途:専用住宅
構造・規模:木造地上1階建+ロフト
延床面積:74.53m2(22.54坪)
設計・監理:前見建築計画一級建築士事務所
構造設計:有限会社大賀建築構造設計事務所
施工:若生工務店
写真撮影:前見文徳

前見 文徳

前見建築計画一級建築士事務所
東京都
http://www.fma-arch.net/actibities/

「ひとつの建築が人に幸をもたらし、地域に溶け込み、永く愛されること」
設立からずっと大切にしていることです。
社会情勢が変化しても暮らしをサポートする住まいは、時を越え住人と地域社会に安心を与え、社会活動を営むために常に中心的な拠り所である必要があります。
ご要望と敷地内外が持つポテンシャルをしっかり受け止め、できるだけ長所を引き出しながら、生活と地域社会、そして風景を魅力的に更新できるような飽きのこないバランス良い建築をご提案いたします。
生活ではプロジェクトをご覧いただけるとわかるのですが、例えば造園や家具デザインまで予算が回らなかったなど、本契約期間で実現が叶わないことなどが少なかれ発生します。それらを完全に諦め“なかったコト”にするのは惜しいことでもあります。あとから慌てることのないよう、事前に“将来叶えられる余地”を打合せて共有し、引き渡し後も育てていける長期目標の設定も大切です。
増改築や減築もいい例です。小さく建てて徐々に増やす、老後は小さくたたむとしたら?など、ライフスタイルの変化を見据えた柔軟性のある平面計画や構造・設備計画を想定してご提案することも可能です。

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