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住まいと環境を長く守り続ける建築家 礒健介さん

 事務所はファミリー層にとって暮らしやすい人気のエリア、たまプラーザ駅から徒歩3分のところ。
 礒さんは厚木が地元で、神奈川県がお好き。そろそろ自邸を建てるならこの辺に…という話も。「木の素材感が好きで、住んだ後にも手を加えていける家がいいかな」と、どんな家になるのか楽しみです。

建築家を目指したきっかけ
 子どもの頃から、プラモデルや工作等、モノづくりが大好きで、自然とものづくりの職業に就きたいと思っていました。10代の頃、デザイナーズ家具が流行っていて、家具職人になろうと色々調べていくうちに、家具をつくるためにはその背景になる空間を知っていなければならないと気付かされました。家具と空間があってインテリアが生まれ、そのインテリアの外側にある建築に興味が広がり、最終的にトータルで考えられる建築を志すと決め、建築家の道を目指すことになりました。

設計へのこだわり
 肌触りや手触りなど、モノとして存在感がある建築を得意とする株式会社スタジオ宙にて設計のいろはを学びました。その後、住宅設計に定評のある堀部安嗣設計事務所にて堀部安嗣氏に師事します。堀部氏の元で学んだ建築は、時間と共にある普遍的で豊かな建築でした。建築家としての姿勢にもとても感銘を受けました。その哲学を継承し、デザインはシンプルに伝統や様式、工法や素材、気候や風土までを大切に設計に取り組んでいます。
そして、そこに暮らす人や使うことを意識した設計は、かならず居心地や心地よさに繋がっていくと考えています。
 お客様の心地良さと併せて、長く使える普遍性を大切にすることが、環境にも貢献できると思います。例えば、ずっとあるものに手を加えて使い続けたり、経年変化が楽しめる素材を取り入れるなど、長く使える飽きないものが増えればいいなと思います。そうすれば、住宅ならもし手放したりしたとしても、次の方に引き継いでいくこともできます。長い目線で見て、時間を味方につけた普遍的なものをつくっていくことが本当の意味でエコなのではないかと思っています。

お客様との関係性
 ご依頼いただくお客様は、個々に、様々な拘りをお持ちの30代後半の方が多く、その思いを実現させるために、本質的な思いを引き出すためのコミュニケーションを大切にしています。最近のご依頼では、DIYをされたいというお客様と塗装をしたり、家具をつくったり、一緒に家づくりを楽しみました。竣工後も定期的にご訪問し、暮らしについてお伺いし、お客様から「気持ちいいですね」や「家が好きになりました」と言ってもらうことが、やりがいに繋っています。
 中には、庭に緑は一切不要という拘りをお持ちだったお客様へ、植栽を1本ご提案し、植えたところ、お住まい後に植栽が増えていったということもありました。竣工後にお客様ご自身で、暮らし方の発見や喜びなどが増えていく姿を拝見するのも、設計者冥利に尽きる、嬉しい瞬間です。

編集後記
 取材中にも言葉の端々から建築愛が溢れていました。家具が好きで、インテリアと建築と学び、多くを網羅されている礒さんにお任せすれば理想の家が手に入ることでしょう。お話していても安心してお任せしたいなとお人柄と雰囲気です。
 今後の目標をお伺いした際、「死ぬまで設計していたい」という言葉がとても印象的でした。手に届く範囲で住宅だけでなく、他の分野にも挑戦していきたいと思いが伝わってきました。自邸も実現したら是非拝見してみたいです。
 礒さん、ありがとうございました。(廣瀬)

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