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まち医者のように優しく寄り添う、頼れる建築家 向山博さん

建築家を目指したきっかけ
 将来、絵を描く仕事に携われたいと思っていたとき、彫刻家の兄から、建築を進められました。当時は強く関心はなかったものの、パースや立体を考えることが楽しく自分に合っているなと感じ、東京理科大学工学部建築学科へ進学、その道を志しました。
 就職先は鹿島建設株式会社建築設計部に3年、シーラカンスK&H株式会社に4年。その後、一級建築士の資格を取得し、独立。勤めていた時代の先輩から共同住宅の設計依頼や、友人の自宅を設計する機会があり、その竣工した建物を紙面で見た方から問い合わせが増え、現在に至ります。

設計の拘り
 お客様の想いが実現するプランを発見し、形にしていくことが建築家の仕事だと思っています。要望や今の生活のお困りごとを探り、まち医者のように気軽に頼れる存在でありたいです。
 材料が高騰している現世では、予算で葛藤されている方も多いと思います。そんな時はしっかり寄り添って、お客様が取捨選択し易いように、やりたいことと掛かる費用をリスト化。併せて、しっかり言葉にして丁寧にご説明していくことで、お客様にあった独自のプランが生まれていきます。
 屋島の家では5人の家族がいつも繋がっていられるように、平屋としました。予算に限りがあったため、内装の一部は仕上げをせず、構造用合板をそのまま表しにしていますが、建具も同じ材料で作り統一感をだすことで気にならない。また風の通りがよい土地の特徴をいかし、風の通り道に窓を配置することで、エアコンがない生活を実現しました。
 高倉の家は友人の実家であり、2世帯住宅を希望。建てられる規模や将来を見据えて、完全な2世帯ではなく、家族構成の変化に対応できるプランを提案。玄関や浴室、キッチンは共有。ダイニングからリビングを切り離し、造作の階段から半階上がったところにリビングを配置し、ダイニングとは別のスペースができることで、世帯ごとや個々の時間を確保できるようにしました。
 スキップフロアを登っていく階段が家の中央にあります。限られた予算内では既製品を使うことが多くなりますが、顔となる階段は造作し、この家の顔となるように設計しています。
 上記家のように、オーバースペックとならないように、お客様とよく話し、気にならないコストダウンを試みながら施主独自の家ができればと思います。

将来の夢
 プランを考えることが好きなので、この先も建築を続けていきたいと思っています。
 今まで依頼されたことがない、飲食店、宿泊施設なども手掛けてみたいですし、前職では小学校なども設計していて子どもが喜んでいる姿をみて、それが良い思い出になっているので、また機会があれば是非挑戦したいと思います。

編集後記
 まち医者のようでありたいというお話があった通り、お客様の抱えている問題や思いに対して設計を通して解決することに建築家としての使命を持って取り組んでいるお話はとても頼もしく、建築家と共に建てる家づくりの原点であると思いました。
 最後に、向井さんに建築の道をご指南されたお兄様とのコラボレーションした作品を拝見することを期待してお待ちしております。
 向山さん、ありがとうございました。(廣瀬)

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