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設計のプロセスをお客様にも一緒に楽しんでもらいたい建築家 藤本綾さん

建築家を目指したきっかけ
 子供の頃からモノづくりが好きで、自身の感性と社会性が融合した建築の道に進むことを決めました。京都工芸繊維大学では、建築の他、グラフィックやプロダクトデザインも同時に学ぶことができました。大学卒業後は横浜市にある設計事務所みかんぐみに入社。みなとみらい本町小学校を担当しました。その後、出産のタイミングで独立。現在は大学院の先輩後輩であった、主人と共同にて設計事務所を運営しています。

 基本的には同じ案件を話し合いながら進めていきますが、主人は細かいディテール、私は全体のコンセプトづくりを得意としているので、その部分は分担して行っています。

お客様との関係性
 現在は知り合いの繋がりで設計のご依頼を頂くことが多いですが、今年2月よりHPを新しく開設し、SNSも始めましたので、メディアを通して、新しいお客様とお会いできることを楽しみにしています。

住宅設計の拘り
 お客様にはとにかく設計期間を楽しんで頂きたく、お客様の趣味嗜好を知るために、お気に入りのカフェに一緒に行って食事をし、ショールームや建材メーカーに同行して、お客様の好きなものに触れて設計を一緒に行うようにしています。よって、出来れば設計期間を長めに設定頂くとありがたいです。しかしながら設計依頼を頂くのは30代の方が殆ど、30代は仕事に育児に家庭に忙しい時期ですので、現実的には時間確保は難しいことが多いですね。

仕事のやりがい
 竣工後、お客様の家財がきれいに収納されるのも見ると、嬉しくなります。また、工務店はもちろんのこと、照明器具や家具等、素晴らしいモノとの出会いを通じて、一緒にお仕事をさせてもらい、結果、自分達の実力以上の良いものが出来た時に達成感を感じます。

お客様との関係性
 くすの木荘は池袋にあるカフェ。古い倉庫の一部を改修して公園の売店のようなカフェをつくりたいとのご依頼でした。公園の売店という立ち寄りやすさを実現するために、室内の様子が見えなかった既存の木製の建具を、透過性のある大きな建具に作り替え、道ゆく人がふらりと立ち寄れるオープンな設計としました。大きな建具を開くと、その建具が売店の一部となり、古い倉庫の中に売店が現れます。カフェの奥にはアトリエスペースがあり、作家さんの作品や作業場があります。元々は知人を対象に開放している場所でしたが、カフェの新設とHP、SNSの活用により、近隣の方々や遠方からの利用者も増え、様々な人が立ち寄るカフェになっています。アトリエスペースへの入居希望者が増え、スペースを拡大する計画もあるそうです。

編集後記
 最初の就職先であるみかんぐみは社会をどう良くするかを考えている設計事務所。そこでの思想を元に、デザインを極めるのはもちろんのこと、困っていることに対して、解決策を出して、みんなが楽しくなる建築を目指したいと藤本さんは語ってくださいました。
 これらから建築家に設計をご依頼予定で、設計を楽しみたいという方は是非、藤本さんへご相談してみてください。
 藤本さん、ありがとうございました。(廣瀬)

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