建築家を目指したきっかけ
大学は建築学科を専攻、卒業後ハウスメーカーに就職し、現場監督や設計の仕事に従事、その後、工務店に転職。そこでは見学会にてお客様を集客するノウハウを学び、その後独立。当時、見学会ではチラシを配布して集客していましたが、今ではインスタグラムで集客が出来るようになりました。フォロワーは13,500人程。見学会では、新築を予定しているお客様の他、工務店の方もご来場になり、工務店の設計を請け負う商談も行います。
何故、当社に設計をご依頼くださるのか、お伺いすると、木をふんだんに使っているところや、スタイリッシュなデザイン中に、実家のような落ち着きが感じられ、「丁度良い」「しっくりきた」というご回答を頂きます。
住宅設計の拘り
日本の住宅は木造が主です。軸組工法はある程度のスパンで柱や梁が必要で、それをどのように組んでいくか、外観をどのように見せていくかに拘っています。
また、当社をお選び頂くお客様は施工事例を見て、この世界観を気に入ってくださってご依頼くださるので、そこは崩れないように、お話をさせて頂きます。世界観は、全体のバランスの空気感から生まれます。例えば、木製サッシを必ず仕様することや、窓枠の幅であったり、基調となる色であったり。同じことを繰り返すことでバージョンアップし、簡単で綺麗なものに仕上がっていくと思います。
那須塩原の家は、お客様お二人で住む、終の棲家。薪ストーブを囲んだリビングとダイニングは緑に包まれた近景を背に木製サッシに覆われ、スチールの螺旋階段を玄関の脇に置き、インテリアの一部となり、那須ならではの開放感がありながらもあたたかな暮らしの設計となりました。
お施主様との関係性
設計期間は半年。プラン数はワンプラン。ヒヤリングして土地を見て、自分が一番好きと思えるものを予算迄しっかり作り込んで提案をします。予め見学会にご参加頂いており、お客様の好みも把握した上でファーストプランをご提出するので、殆どそれで決まります。お客様は40代の同年代の方が多いです。工務店経由でご依頼くださるお客様は、設計と施工がセットになっていることへの安心感から、建築家へ依頼するということに抵抗がないと思います。
仕事のやりがい
経営者としては、仕入れがない中で、資金繰りをどのようにしていくか、将来の事務所像、従業員数、色々なことを考えることにやりがいを感じます。
設計者としては、インスタグラムでプロモーションをやり始めてからは、お客様の個性を設計事務所の世界観と重ねて設計を考えることができるのでとても楽しいです。
現在設計中のお客様は、大人家族。使用しながらの汚れなどを心配しすぎる必要がないため、左官材をお勧めしたいと思っています。
編集後記
設計の空気感を大切にされている岡本さん、事務所には、大きな犬を同伴されていて、インタビューの間は癒しの空気感に溢れていました。この先、もっと多くの棟数と設計の質をアップしたいとのお話もお伺いし、経営者としてのビジョンもしっかりお持ちで、今後のご活躍も作品を通してご紹介させていただければと思っています。
岡本さん、ありがとうございました。(廣瀬)
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