軽井沢を中心に別荘に特化した設計を手掛けてられている鈴木さん。別荘と住宅の設計の違いとは、一概に表現するのは難しいですよね。今回の記事はこれから別荘を建築される方の参考になるような情報を沢山お伺い出来ればと、取材を開始。
建築家を目指したきっかけ
小学生の頃、自分と妹の部屋を増築しました。毎週、大工さんが木を削り、釘を打つ姿を目にし、建築に興味を持つようになりました。大学は建築工学科に進学、所属したゼミでは、山岳少数民族の暮らし方や世界観が集落や住空間にどのように反映されているかを調査、研究しました。山岳少数民族との出会いは自分の人生において、とても大きな財産になっています。少数民族であるが故に、不当な差別を受けたり、経済的に恵まれない立場におかれており、自身の恵まれた環境を思い知り、もっと真剣に生きなければと思ったのです。ゼミではNGO団体の発足や活動に協力していたこともあり、私も学生時代は会報誌の作成などほんの少しだけお手伝いさせていただきました。
住宅設計の拘り
独立後の最初の作品は別荘。現在も全体の6割以上は別荘の設計依頼です。
お客様はホームページの施工事例を見て、ご依頼をいただくことが多く、設計期間は最短で半年。一般的には8ヶ月~1年程度です。ヒアリングしながら、納得いただけるまでプランを提案します。お客様が望んでいることが何より大切ですが、日本人のこれまでの暮らし方やどこか懐かしく気持ちの良い空間をイメージしながら、人や環境に優しい建築を目指しています。
また、リブコンテンツというオーダーキッチンや家具のデザイン、製造販売をする会社を家内が運営しているため、細かい部分でもご期待に沿ったご提案ができると思っています。
お客様との関係性
別荘をお持ちになる方は、そこに遊びを求めます。風景を取り込む大きな窓、インナーテラスや半露天風呂、薪ストーブなど。共通するのは家族や友人が集まる場所となることです。敷地とご要望がうまくマッチしない場合には、いくつかの方向性を示してご提案します。別荘と言えば景色を楽しむため大きな窓というのも定番ですが、外と中を視覚的につなげる工夫をする際、その場で見られるベストな景色はもちろんですが、軽井沢や那須のような寒冷地は、冬季には西日も暖かく、敷地環境によっては西向きのプランにすることもあります。設計をご依頼いただく方は子育て世代とリタイアされた方が殆どです。皆さんとても大事に使ってくださっていて、とてもうれしく思っています。
編集後記
別荘づくりは遊びを求める場所。そこはお客様の好きなものに囲まれ、特別な時間を過ごされる場所であるため、インタビューでは伺いきれませんでしたが、それを設計される鈴木さんのアイデアや思いの引き出しを沢山お持ちでした。
別荘をご検討されている方は是非鈴木さんの設計をHPにてご覧ください。
鈴木さん、ありがとうございました。(廣瀬)