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愛着溢れる家づくりを提案する建築家 鈴木 淳さん

建築家を目指したきっかけ
 建築に憧れて進学就職をしましたが、建築家という立場よりはエンジニアと呼ばれたいと思っていました。理由としてはアート的な意匠よりは機能的な意匠に憧れがあり、それを自分の中ではエンジニアとして消化していました。しかし、とある建築家の書籍で建築家は画家や音楽家と同じように自由で独立した人格が大きく加えられているという一文が目に留まり、それまでの意匠や機能といった括りではなく、自由な独立した考えを持っているかどうかで考えた時に私も建築家になりたいと思いました。

住宅設計の拘りや心がけていること
 モノに思い出は宿ります。
すっかり忘れていたことでも、何かを見てふと思い出す経験は誰にでもあるはずです。
あのお店の前でよく友達と待ち合わせしたなとか、この服着て新婚旅行に行ったなとか、壁のキズを見て子供を叱ったなとか、そんな思い出が住まいにも染み込んでもらいたくて、手触りの良い普遍的な素材を用いた住まいのご提案をしています。普遍的な材料とは、おそらく数十年後もある材料のことで、代表的な素材は無垢材です。合板などの汎用材も含まれます。普遍的な材料で作られた住まいは、傷が付いてもいつでも直せるという安心感があるので、「住む」ことに対しておおらかになれます。そのおおらかな気持ちが思い出を育ててくれます。そして、耐震性や省エネ性なども安心感に欠かせない要素です。性能の良い住まいにはどしっと構えてもらって、お住まいになる皆さんにはおおらかに過ごしてもらう。そのバランスが愛着溢れる住まいになってくれると考えています。

お客様との関係性
 いかに仕事を忘れられるかを大事にしています。質問に対して100%の答えを出せる人は少ないと思っています。何気ない話の時に出てくる言葉を設計のエッセンスにするためにフラットな関係性を心掛けています。

お仕事のやりがい
 お客様だけでなく、施工者との関係性もリンクマンとして立ち回れることにやりがいを感じます。
サッカーでいうボランチだと思っています。

編集後記
 鈴木さんのお話をお伺いし、私の実家の壁にも弟妹と身長を比べては書いた線があり、家と共に年を重ねてきたことを思い出しました。家を汚さないように、傷つけないようにという思いは誰しもあると思いますが、いつでも直せるという安心感をもって住んでもらいたい、という新しい価値観に気づかされました。住まれる方それぞれにストーリーがあり、傷もかけがえのない思い出のひとつになるというお言葉を聞きとてもあたたかい気持ちになりました。
鈴木さん、ありがとうございました。(飛髙)

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