作品詳細
夫婦2人成人している子供2人の、大人4人が暮らす小さな家。
求められたことは ・車椅子に対応したバリアフリーとすること ・防犯に対する配慮 ・大人4人がお互いの生活リズムを尊重出来ること。
これらの要望を受け、幾つかの家が寄り添うような、小さな集落のような一戸建てを提案している。 それによって、段差の解消や手摺の設置といった優しいデザインに加え、歩いていきたくなる向こう側を設えることで「リハビリ性のある家」とすることが出来た。
同時に、ぽつんと建つ一軒家でありながらも「お隣さんの光が覗けるような安心感」、また家族内においてお互いのコミュニケーションを強要せずに、「ご近所さんのような弱い関わり」が持てるように計画している。
竣工 :2009.10
種別 :新築
用途 :住宅
規模 :108.2㎡
構造 :木造
所在 :新潟市江南区
設計 :東海林健建築設計事務所
構造設計:M’S構造設計(担当 佐藤)
照明設計:FOR LIGHTS(担当 稲葉)
施工 :石澤建築事務所(担当 石澤)
撮影 :©村井 勇
東海林 健
株式会社 東海林健 建築設計事務所
新潟県
HP:https://takerushoji.jp/
住宅、商業空間、公共空間と求められる機能が変わっても、その要望を解き答えるだけではなく、その空間に居る事自体が快適であること。
また建物を外から眺める事自体が快適であること。
新しい建物が建つ事で建物の所有者や使用者はもちろん、近隣の人やたまたま通った人にまでも豊かな気分や固有の価値体験を提供できたらと考えています。
結局作るのは何であれ、開かれた環境を目指しているのではないでしょうか。
単にそれは大きく開放されたという意味ではなく、人間と釣合いの取れた、更には生き物として快適な場所や時間ということだと思います。
機能的とか便利とかとはちょっと違う。
すごくそれはボンヤリとしたものではありますが、私達にとってはそのボンヤリが現在のデザインの対象であると考えています。