作品詳細
敷地は旗竿状で竿部分の幅員は軽自動車から出入りができるぐらいの狭さ。普通車だとお隣さんの敷地を利用させてもらわないと厳しいぐらいの幅しかありません。なので竿部分は縦列で2台分の駐車スペースと割り切り、そこから奥のスペースを豊かに育てようとあえて竿部分の幅員を延長してアプローチが計画されています。
建物は方形屋根の載った4間角の総2階に1坪分の下屋が付属されているシンプルな佇まい。敷地の境界に対して少しだけ角度を振ることで土地の余白に奥行を持たせています。
平面的な構成は四隅の4帖半が基準グリッドとなっているので一見窮屈そうですが、それぞれの空間のつながりや視線の距離にメリハリをつけたり、外部への抜けとなる開口部を効果的に配置することによって面積以上の広がりを感じさせる空間となっています。
4帖半という日本人にとって馴染み深い、それでいて近年は「狭い」と思われがちな空間の親しみやすさ、落ち着きを改めて再認識することができる空間構成ができました。
外部に配されたアプローチと庭はこれから時間をかけて住まい手、庭師さんとともに手を入れ続けていこうと思います。家族の成長とともに育っていく家+庭がどうなるか楽しみです。
建築面積:62.17㎡
延床面積:107.72㎡
4LDK家族4人(夫婦+子2人)
住宅地、丘陵地、外張り断熱
神谷義彦
神谷建築スタジオ
愛知県
https://www.kamiyastudio.com/
自然素材をつかい、日本の山の木をつかい、自然のエネルギーをつかってそしてちょっとだけ設備にお手伝いしてもらう。
やせ我慢の快適ではなく、メカメカの快適でもない。
程よい塩梅で整えた「おおらかな」木の住まいを、「しっかりとした」裏付けのもとに提案させていただきます。