作品紹介
T字路の突き当りに建つ家族四人のための住まい。周辺は閑静な住宅街であり、生活の利便性も申し分ない場所である。それ故に周辺からの目線や、拠り所となる自然との関わり方を大切にしたいと考えた。ご家族にとって必要な場所や、生活を営む場として大切にしたい性質などを丁寧にヒアリングし、その上でここでは建物を外に開くのではなく、中に開くことで、外を感じ取れる住まいとした。周辺環境とは違った性質の外が 確かに建物の中にはあるのだけれど、ある場所からは同時に遠景である山の稜線などが目に飛び込んでくるように開口部を配置している、不思議なことに、誰からの視線も気にならないプライベートな屋外空間の中に、さらにその先の外が見える場所の持つ感覚は、爽快としか言いようがない。
<28845>
<物件情報>
家族構成 :家族4人
部屋数 :LDK+3部屋
広さ(坪数):46坪(半屋外除く)
ロケーション:住宅街
田中 秀宗 栗栖 幸枝
一級建築士事務所 hifumiarchitects / ヒフミアーキテクツ
兵庫県
HP:https://www.123archi.com/pages/732176/page_201602191132
素朴で機能的であること、住まいとして強さと性能を満たす造り。その中に洗練された空気感と纏う建築を目指しています。建築や住まいを考えるとき、間取りや大きさ 性能といった現実的な諸問題に始まり、建物が建つこととなる敷地との関係性、その先にある周辺環境にも気を配ります。その場所で続く そして新たに始まる 日々の暮らしや営みといった風景を想像し、ときに観察しながら 人と人、人とモノ、人と様々な環境との 間 に居心地の良い状態を設計できればと考えています。景観十年・風景百年・風土千年という言葉があります。食べること、つくること、生業や哲学すること、休息といった 人の営み そのものの積み重ねが 景観を、そして風景をもつくり出していると考えています。住まいは、その風景の中の最小単位であると言えます。