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倉坂の家

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作品紹介

倉坂の家は名古屋市の南部、小高い丘陵地の緑豊かな住宅街に建っている。建蔽率40%、風致地区の中、空地が緑豊かに潤いのある住宅街になる筈なのだが、どれも窯業系の「てかてか」した外壁ばかりで、緑も「ぽつぽつ」程度で街並みとの調和を感じるものは少ない。
この建物を計画する上で建物が庭の植栽と融合し、それが街並みとして連続していくようになれば良いと考えた。建築前の敷地には分譲当時から植えられていたムサシケヤキとカシノキが大きく成長していた。その樹木らを生かしつつ、駐車台数を3台分確保して残された部分で、如何に緑に囲まれながら気持ちよく建物にアクセス出来るかを考えた。そのためムサシケヤキだけを移植してカシノキを移動せずに樹木とグランドカバーのフィリフェラオーレアの間を縫うようにアプローチを計画した。内部は造作キッチンをLDKの中心にセットした。そこに居れば何処も見渡すことができ子育てをしながら家事が無理なく行えるようにプランニングに注意を払った。また、小規模の住宅でありながら黒御影石の浴室や造作家具の洗面カウンターなど上質な材質で納めた。
外壁は米杉の下見張りを採用。塗装はせず風雨に晒されながら変わりゆく自然な変化を楽しんでもらう。この建物は地域の住人と共により良い住環境を形成しつつ、この外壁のように美しく変化しながら、この街並みを優しくリードしていくはずだ。

五藤 久佳

五藤久佳デザインオフィス有限会社
愛知県
https://gotohisa.com/

大好きな物に包まれて 気持ちよく暮らしたい
洋服や車などは、身近でとてもおしゃれに気をつかいますが、建物に関してはどうでしょうか?
本来、一番快適性に気をつかうべきものなのに、安易になってはいないでしょうか?
建物をもっとおしゃれに快適にするという事は、生活自身、ひいては人生をおしゃれに快適に生きる事になります。
わたしたちは、そのための舞台演出をお手伝いします。
あくまで住まう人たちが主役であり、建物が完成し、それからの生活を大切に出来る様、 住まう人の暮らしをデザインしていきたいと思っております。

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