福山のゲストハウス 広島県

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作品詳細

敷地は福山城を中心とした城下町にある。クライアントが市内に所有している土地を複数案内してもらい、そのなかで福山城に向かって延びる広い前面道路に接道した此の土地が、クライアントの希望に一番合っていると判断した。クライアントからの要望は、今まで収集した人間国宝・松本明慶氏の仏像をはじめとした日本人作家の作品を楽しむ週末住宅を作りたいと言うことだった。
福山の土地を決定し、東京に戻る新幹線の中でイメージを膨らませた。帰宅後、描きあげた外観のスケッチを画像に撮り、携帯をつかってクライアントに送った。夜中の2時頃、コメントが返って来て、それに沿った案にすぐに修正、スケッチを送り返した。此で進めましょうとなり、その時のイメージがほぼ再現されることになった。
計画時からクライアントが気に入っていた外壁の石が入手不可能である事が分かり、石種や貼り方が大きな問題として残った。また、2階に上がる階段はスロープに替えたいとの要望があり、スロープで作品を見ながら登り、仏像を360度拝観できる回廊にした。それにより立体的な展示空間を造ることができた。住宅と展示室の間は桂の木を植えた中庭を設け、カーテンウオールで3つ空間をレイヤー的に繋げた。中庭に空間的な変化を付ける目的で、展示棟を18°振って配置している。展示棟と住宅棟、前庭空間は、それぞれ中庭を通して穏やかな繋がりを意識出来る様にしている。

所在地  :広島県福山市
敷地面積 :686.112㎡
建築面積 :293.44㎡
1階床面積:290.44㎡
2階床面積:198.00㎡
延べ床面積:488.44㎡
構造   :RC壁式構造
規模   :地上2階建

藤吉 秀樹

株式会社藤吉秀樹建築計画事務所
東京都
HP:https://fujiyoshi-archi.co.jp/

住宅建築はいつの時代も、人々の豊かな生活を具現化する役割を果たしてきました。今後はコロナ禍によってニューノーマル時代を迎え、私たちは住まいの新しいスタイルを構築していくことになるでしょう。人が集う時間のあり方、パーソナルな空間のあり方、内と外のつながりのあり方。そういった課題に建築家としてどう応えていくか。私の挑戦は続いていきます。

          

 

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