作品詳細
定年を機に関東から移住されたご夫婦二人暮らしの住宅。
温暖な気候と災害が少ないという点から岡山県の南西部、瀬戸内市牛窓町に決められた。
敷地は瀬戸内海にほど近い、町の分譲地。
ご夫婦は海外生活が長く、その土地土地で購入された家具や雑貨、絵画をたくさん持たれている。
余生を過ごす住まいの計画であるため、毎日が楽しく過ごせること(刺激がある)、たくさんの家具や絵画を飾れることを重点に置き設計をした。
またコストバランスも考え、出来る限りシンプルな形にし、コンパクトながらも大きなボリュームが出る空間となるよう検討を重ねた。
絵画を飾るために大きな壁面を斜めに設け、その先に三角形のスペースを付け足した。
切妻屋根の天井と斜めの壁、三角形平面のスペースにより、多面体のような空間となり、床面積では約十六帖程度のスペースが広々と感じられる。
開口部の位置や取り入れ方を工夫することで、空間に入ってくる光の変化を一日中楽しむことができる。
真っ白な空間であるが、家具や絵画を飾ることで生命力あふれる住宅となった。
屋根のある建築作品コンテスト2019 住宅部門 最優秀賞
木造/木造軸組み工法 平屋建て
延べ床面積:84.16㎡
設計:若原一貴(若原アトリエ)+藤原昌彦(バウムスタイルアーキテクト一級建築士事務所)
構造設計:長坂設計工舎 長坂健太郎 馬上友弘
設計期間:2016年6月~2018年5月
施工期間:2018年3月~2018年10月
写真:中村絵
藤原 昌彦
株式会社バウムスタイルアーキテクト
岡山県
HP:https://www.baum-style.com
バウムスタイルアーキテクトでは、設計の意図を空間の細部にまで行き届かせるために、設計から施工まで一貫して手掛けています。耐震性や温熱環境(断熱性や気密性)はもはや当然のこととして行い、そのうえでコンセプトに基づいて設計施工をしています。