作品詳細
阪神間の落ち着いた住宅街に建つ住宅である。この敷地の周辺は少し古い住宅が⽴ち並ぶ地域で、遠くの景⾊を眺めることはできないが、北側の隣地にある植栽が隣家の⽬隠しになっている。この隣地の植栽を⼿掛かりにしつつ南北に⻑い敷地を活かして中庭をもつコートハウスの計画とした。⼦供室以外の諸室は1 階に配置し、ダイニングやキッチンと主寝室が中庭を中⼼としてつながっている。⼦供室のある南の道路側を2 階建にして、北へ向けて建物の⾼さが低くなる断⾯構成である。吹き抜けのダイニングの北窓から中庭を⾒ると、平屋の寝室の上に隣家の植栽が⽬に⼊る。プライバシーを優先して閉鎖的になりがちなコートハウスに視覚的な抜けを作り出す仕掛けである。ダイニングから少し下がったリビングは、塀と格⼦で道路から守られた⼩さな南庭に⾯していて、ひとつの住宅の中でも居場所によって異なる眺めを⼿に⼊れられるよう意図している。
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<物件の情報>
所在地:兵庫県⻄宮市
敷地⾯積 307.97 m²
延床⾯積:150.39 m²
構造規模:⽊造2階建て
竣⼯:2020年1⽉(⼯期2019年4⽉~2020年1⽉)
設計:上町研究所(定⽅三将)
構造設計:⼟屋設計
造園:荒⽊造園設計
撮影:平野和司
<主な外部仕上げ>
屋根:ガルバリウム鋼板⽴平葺き
軒裏:ケイカル板厚6EP
外壁:セラミソフトリシン吹付(エスケー化研)
⽯貼塀:アンチックバサルト(ミツル陶⽯)
建具:⽶松複層ガラス
アルミサッシ:サーモス2(LIXIL)
<主な内部仕上げ>
天井:2×8垂⽊現し
左官壁:薩摩中霧島壁(⾼千穂シラス)
床フローリング:アッシュ20クリアオイル(アイオーシー)
床タイル:クラテーレ(ニッタイ)
定⽅ 三将
株式会社 上町研究所
兵庫県
HP:https://www.uemachi.org/
兵庫県の建築設計事務所です。
関西から日本全国で住宅の設計を手がけてきました。
東京近郊や遠方からのご依頼にも対応いたします。
日本建築のもつ知恵や佇まいを現代の生活に活かした家を設計したいと考えています。