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渋谷で親族3世帯が暮らすため、町屋の連子格子にアイディアを得た家

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作品詳細

叔母と実母のための単身者用ユニット2つを小学校校庭側に向け、前面道路と反対側にレイアウトします。一方で子供2人と若夫婦のための主たる住まいは上階に位置させ、開放的なルーフバルコニーに向けています。都心に近い渋谷区における建て混んだ住宅地ながら、「こだわり」によって「住まいとしての快適さ」を追求しました。
近い親族3世帯が「防疫」への共通意識によって、一つ屋根のもとに集まって暮らすこと、それは現在のコロナ禍における決断として、より積極的に評価されて然るべきなのではないでしょうか。
南前面の道路幅員は4mです。プライバシーを護りつつ室内に自然光と空気を取り入れようと、主ファサード全面にわたってルーバースクリーンを配しました。京都などの古い町屋における「連子格子」と似た手法を、3階建てRC造の建物に採用することにしました。
室内において、リビングルームインテリア壁仕上げは、銀色のイタリアンスタッコ仕上げを主にしています。アクセントとしてリビング中央に位置させた和室壁は紙貼りです。和室における畳周りの地板は黒の拭き漆塗りとしています。階段は踏板蹴込み共にレジン研ぎ出しテラゾー仕上げ(ABC商会)としています。リビングルーム床仕上げは、下階への音の問題を避けるためカーペット貼りにしています。施主希望に従い、全体的にプルシャンブルー色を基調にしたインテリアデザインとしています。

撮影:Toshiharu Kitajima

渡辺 純

株式会社JWA建築・都市設計
東京都
https://www.jwa-tec.com

1978年東京大学建築学科卒業。ハーバード大学大学院修了。I. M.ペイアンドパートナーズニューヨーク、槇総合計画事務所を経て、1990年にJWA建築・都市設計を設立。アメリカ建築家協会AUSTIN CHAPTERデザイン賞2回、マイアミビエンナーレ2003居住部門ゴールドメダル、グッドデザイン賞2011~2012年、2014~2018年、2020~2021年度に受賞。アジア建築家評議会賞を2014年に当該年度日本人唯一受賞者として受賞他。また後進育成としては2014~2016年香港中文大学客員教授など。


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