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桂坂の家

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作品詳細

京都・桂坂ニュータウンは、1983年から30年近くに亘って、高い山の上を切り開いた緑豊かな住宅地である。その初期に開発された一角に建つ「平屋の家」である。
当初は3人の子供室を2階にという要望であったが、敷地が広く西側を除いて敷地の三方が遊歩道に囲われ石積みに依って一段高くなっている為、近隣への配慮から平屋建てとしている。
これは、将来のバリアフリーとしての生活を考えての事でもある。
敷地は高台ではあるが眺望はさして良くないこと、プライバシーの高い住まいにして欲しいといった要望に応え、広い中庭とそれに続く南の庭をつくり、この領域を生活の拠り処にして豊かで確かな居場所となる様計画していった。
主構造は木造であるが、外周壁をコンクリートの自立壁で囲い込み、内部空間をより密実な空間としていると伴に高台の強風にも備えている。コンクリートの壁には特殊レンガタイルを施し道行く人々に風情豊かで美しい表情と雰囲気をつくり出している。
素材は、オークやブラックチェリー、塗壁、特殊レンガタイル、木製サッシそして亜鉛メッキステンレス鋼板の一文字葺きといった現代の素材を含めて、この場の風景を意識しながら慎重に選んでいる。
いいかえれば、この場の「風景としての家」をつくり出そうと思った。

安原 三郎

安原三郎建築設計事務所
京都府
http://www.yasuharasaburo.com/

自然と対峙する
“自然との共生”や“ランドスケープの中で”といったテーマが叫ばれてから久しい。
もともと人々の生活は里山や田園にみられるように自然に対する本能的な恐れから雑草などと格闘しながら生活し続けてきました。
自然は人間にとって敵であったとも言えます。自然の恐ろしいパワーを考え合わせると、一度自然と正面から向き合うことが必要なのではないでしょうか。
そして“自然と対峙”することで初めて自然の恩恵を蒙ることができるのではないでしょうか。言いかえれば自然と人間が“拮抗と融合”の微妙なバランスをとることが最も大切なことだと思います。
豊かで自立した住空間を作り、そして自然と向き合うことで自然の恵みと調和し、人工と自然が“拮抗と融合”の美しいグラデーションを見せる。そういった住まいを作り続けたいと思っています。

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